12月11日(金)から2週にわたって、常滑で開催された「旅するパーラー陶の森」。
焼き物の町・常滑で、手間暇かけて製作された器や、器の魅力を最大限に発揮させる豪華な料理、古民家の雰囲気を生かした空間作りなど、訪れるものに非日常感を与え、楽しませてくれました。
「アイデンティティ名古屋」のライター2人は、最終日となる20日(日)の午後に参加。
今回は、その様子をレポートさせていただきます。
趣ある常滑の町並みを歩く
「旅するパーラー陶の森」が開催されていたのは、「やきもの散歩道」内にある日本家屋下村邸。
常滑駅から歩いて10分少々の距離にある下村邸までは、傾斜のある道が続きますが、古くからの趣ある家屋が立ち並ぶ町並みは、散策コースにぴったり。
天候にも恵まれた日曜日。
気持ち良くのんびりと歩いていると、会場の下村邸が見えてきました。
手作りの看板が良い感じ。中に入ってみましょう。
まるで実家に帰ってきたような気持ち。
お庭に机が立ち並び、自然と会話にも花が咲きますね。
ホームパーティに招かれたかのような居心地の良さ
料理の提供が始まる13時、家の中に招かれます。
手作りの机、そして彩られたお部屋、隅々まで工夫が施されていて、まるでホームパーティに招かれたようです。
玄関から入ってすぐの場所では、「BEANS BITOU」によるオリジナルブレンドコーヒー『常滑ブレンド』や、アルコール、焼菓子などが販売されていました。
三重の日本酒を注文すると、「好きな器を1つ選んでください」とのこと。
美味しい日本酒が、手間暇をかけて作られた器に注がれ、特別な気持ちを与えてくれます。
料理に用いるお皿も全て、常滑の陶芸作家が製作した器。
この器の中から好きなものを選び、器に合わせて作られた特別な料理を楽しむことが出来るようです。
奥の部屋でも、器の展示・販売が行われていました。
気に入った作品を購入することで、普段の日常生活でも使用することが出来ますね。
素材を活かした料理と器の調和
「アイデンティティ名古屋」陣の席は、窓際でした。
外の景色が楽しめる縁側は、日差しもよく入り、冬であるにも関わらずポカポカ温かく感じさせます。
外の草木と、会話を楽しむ人が上手く調和し、外を眺めているだけで、なんだか気持ちも安らいでくるようです。
先ほど選んだ器が、彩り豊かな料理を携えて登場。
20日の料理を担当したのは、三重県松阪市の「レストラン カルティベイト」でシェフを務めている山本祐也さん。
野菜や肉本来が持つ素材の味を活かしたメニューの数々は、一口一口を噛みしめて、その一瞬をじっと味わいたくなるもので、とても美味しかったです。
2部制での提供となった料理は、30名限定ということもあり、各日予約で満席だったそう。
「旅するパーラー」という名前にもある通り、次回以降も開催場所を変えつつ、ゆくゆくは海外での開催も夢に抱いていると言います。
次回の開催場所はどこになるのか。地の魅力を肌で感じさせてくれる「旅するパーラー」の今後が期待されますね。